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書評

『クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか』

ヒトは進化のうえで地位に憧れ, また逆にそれに反逆する者をヒーローに祭り上げて来た. 貨幣経済が誕生してからのコンシューマリズム(消費主義)でも無意識にそれを欲して来た. 上流志向や,反抗のファッションやライフスタイルは,"ブランド"として消費経済の…

『ダ・ヴィンチの右脳と左脳を科学する』

ベストセラー作家で自らも脳腫瘍で逝った外科医が手稿(ダヴィンチ・ノート)を手掛かりにした遺作『ダ・ヴィンチコード』(2006年映画)では絵画"最後の晩餐"に謎を込めた中世の天才. 彼はほとんどの人類(左脳優位 RHHM※)とは異なる右脳優位(速算,芸術,閃き,透…

シンギュラリティ 人工知能から超知能へ

シンギュラリティとは特異点を指し,数学者チューリング(映画 Imitation Gameのモデル)はAI(人工知能)と人の解答が出題者見分けがつかなくなる日が20世紀末には来ると予測した.ムーアの法則では1つのチップに埋め込まれるトランジスタの数は18ヶ月で倍増…

生命の閃光 体は電気で動いている

皆さん,最近ビビビッと来てますか? 生体は,(−)イオン(CI)と(+)イオン(Na, K, H)を駆使し,電気の役割はハイブリット車より大きい. 組織内にはKイオンが, 外にはNaイオンが多く,隔てる細胞膜にはチャネル(水路)が埋め込まれ, 濃度の高いほうから流れるイオン…

カルチャロミクス 文化をビッグデータで計測する

知財の保存は古く先史代,羊飼いが小石(計算calculs:歯石の語源)を用いて頭数を記録(アーカイブ)したのに遡る,石窟壁画の象形は文字となり,書籍や新聞など,現在までに膨大なデータとなった.著者らはすべての図書館蔵書を自動スキャンし,電子化する計画を立…

現在の多細胞生物はすべての材料(Cell Staff)や動力源(ミトコンドリアや葉緑体)、細胞接着、公共機能(微生物群落のクオラムセンシングから)等の仕組みを微生物から拝借して進化している。古細菌、細菌やウィルスは、遺伝子の水平伝播により素早く変化…

ヒトラーの科学者たち

2つの世界大戦はドイツ最高峰の科学者たちを翻弄した. ロンドン空襲のV2ミサイル開発のファン・ブラウンはユダヤ人虐待の汚名を背負い戦後米国に帰化し,アポロ・ロケットを月に導いた.一方,アインシュタインに天才と評されたハーバー(ノーベル賞受賞)は,毒…

THE SIXTH EXTINCTION

米国自然史博物館の足元プレートにこうある.”地球規模の気候変動により種の大絶滅に5度遭遇した”.そのたび役者が総入れ替えになった舞台のように繁栄生物が変わった.最後は白亜紀末に起き,その地層のイリジウムの多さから地球外物体の衝突説が1980年代に認め…

双子の遺伝子「エピジェネティクス」が2人の運命を分ける

自然発生のクーロンともいうべき一卵性双子の疫学研究より,盲信されてきたメンデル/ダーヴィン以来の遺伝学の定説※に異を唱える本書(※:遺伝子は生命の不変的根源で運命は変えられない,環境要因は遺伝子に永続的に作用しない.先の代が受けた後天要因(エピ…

ダーウィンを数学で証明する

ヒトゲノム配列解明から早10年!! ダーウィンの進化論に有利な経験的証拠はあるが、数学的証明(アプリオリ)がないので”メタ生物学”を提唱する著者、ラ・メトリは、1748年に人体(ハードウェア)を機械構造と同じに数理的に論じようとした。本書はDNAをプログラ…

アナロジー思考

ゲイツやジョブスが巨大企業のラボに眠っているアイデアを具体化してPC革命がなされたように、できるだけ遠い分野の技術を借りてきて組み合わせる思考を”アナロジー(類推)”と呼び、たとえば、電力のインフラが、企業個別発電から電力会社の発電所に集約し…

元素検定 The ELEMENT EXAMINATION

”元素周期表”?を覚えてますか?!古代ギリシャ人が星空を眺めて万物の答えを求めたように、われわれは18世紀からこの科学の黙示録の解明と完成に挑み、この世の成り立ちを解き明かそうとしている。地球はクラーク数、O(49.5)、Si(ケイ素25.8)、Al、Fe、Ca、…

偶然の科学

Appleの復活劇は、ジョブズとは関係ない!!歴史は繰り返さないなど、「常識は盲点」だとする著者は、スモール・ワールド(6〜7人の知人をたどれば全人類と繋がる)理論で一躍脚光をあびた。本書では,人間は単純な自明の事項は予測できても複雑系社会を科学…

天衣無縫 我が人生  /田川 清

震災支援のあり方にも参考になる本書。国連児童基金(ユニセフ)と混同されがちだが、最近は世界遺産関係で注目されている教育・科学・文化の国連機関(ユネスコ)。その活動に50年かかわった歯科医の半生記。途上国への学校建設(識字教育)や歴史文化遺産…

スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼンテーション

ご存知Appleの創始者ジョブズ!!リスクを恐れない天才は、この5年でP.Cのみならずi-pod.i-pad .i-phoneなど音楽産業やケータイのモバイルコンテンツに激変をもたらした。『シンク・ディファレント』をはじめとする記憶に残るMacのCMや新作発表会での彼自身…

免疫革命 /The Immune System Revolution  安保 徹 著

インサイドクライシス!! 進化の果てに得た文明は自らの体に急激な環境変化をもたらした。 ガンやアレルギー等の現代病根絶の鍵は、バランスで捉える免疫学とライフスタイル革命!? ”スローフーズ・スローライフ “ 健康・エコロジーブームで登場した言葉だ…

ほんとうに効くのか? ホメオパシー・鍼・ハーブ療法・カイロプラクティック・アロマ・サプリメント・・・・・?

深夜に、夜のとばりに、一日の終わりにヒトは何を思うのか? NEWS23の筑紫キャスターは、自らの終わりに闘病の床からWEB版“多事争論”を発信し続けた。 ―閑話休題―1991年ドイツの旅行者がイタリアとオーストリアの国境のエッツ谷で解けた氷河から5千年…

新たなる医療世界の中心は日本か米国か!!ips『人工多能性幹細胞』は、人類の歴史を塗り変える!?

世界の中心は何処にあるのだろう!?数年前の流行語にも、「世界の中心で〜を叫ぶ」と、あるが。 夏の終わりの長い人影がいきかう夕陽の中、Up Townに引っ越した知り合いのDrから届いたメールを頼りにNew York のStreetに降り立った。「アパートの名前かな!…

フライドポテトが、おいしいのは意外な香料が入っているから?コーク1缶にスプーン10杯分の砂糖が!!世界はもうファストフードに支配されている。

最近の米国(アメリカ)は、ゴア元副大統領の環境温暖化の“不都合な真実”や巨漢マイケル・ムーア監督の突撃取材“ボーリング・バイ・コロンバイン” の銃規制問題や、テロ対策やイラク戦争批判の“華氏911”と、問題提起型のドキュメンタリーが目白押しだ。2004…

『動的平衡』 Dynamic Equilibrium

生命とは!? 小生はM.J(マイケル・ジャクソン)の訃報を聞いた深夜、 SF映画「攻殻機動隊」注をみていた。企業探査・情報収集を目的とした情報システムProject 2501は組織や個人のコンピューターに侵入する。ヒトはこれをバグと認識し分離してハードBod…

好奇心は、脳のビタミン!!

最近ドキドキするような出来事は、駅の階段を急いで昇り降りすることぐらいしか無くなった小生だが――昨年夏、少年時代からの憧れのNASAを訪れた。サターン5の噴射孔を背にヴェルナー・フォン・ブラウンを気取り写真に収まった。時代は移り好奇心は宇宙から…

ジャック・モーガンは、富と繁栄の超大国の医療システムによって消された!!日本の医療制度はどの道へ、迷い込むのか?

“Yea〜h!”と或る日の午後デンタルレントゲンを見た診療台上の患者がHiタッチしてきた。小生はおずおずとゴム手を外し右手を出した。先日抜髄した歯の根充がピッタリ入ったのだ。シアトルの歯科大学を卒業したのち歯科医にはならず医療経済のコンサルタント…

「人体再生」立花 隆 中央公論社

『宇宙からの帰還』以来、臨死体験や脳科学について鋭い探求力でサンエンスや技術革新の根底に迫る著者、本書では、アメリカでの再生医学(ティッシュエンジニアリング)や先端医学の取材で衝撃を受け、日本の現状をシリーズ対談の形で7人の(清水慶彦・筏…

遺伝子vsミーム―教育・環境・民族対立 (広済堂ライブラリー)/佐倉 統

ゲノムという言葉が、巷にでて久しい……。 相対してmemeミームという言葉が最近聞こえ始めてきた。遺伝情報の伝達手段としての遺伝子に対し、文化的情報の伝達単位を意味し、サルなどの哺乳類や鳥類などでもその文化的行動を裏付ける枠組みとして用いられてい…

『チーム・バチスタ〜』から3年現代の生命の創造主は神ではない。クールな白衣の魔女が今、官権と医療崩壊に立ち向かう!! 

新世紀、映画『マトリックス』や『イノセンス』のような最先端情報と電脳がプラグINした世界を向えたある日、流行りものに疎いプラグが抜けかけた小生の寝ぼけた“KY”アタマに電話が鳴った。知り合いの編集者T氏から、書評欄への寄稿の依頼だった。 特にサ…

糖尿病は氷河期の生き残り? コレステロールは日光浴で減る? 親がジャンクフード好きだと子どもが太る?あなたとipod はこわれるようにできている?

運命のスイッチを切り替えられたら,とは誰でも一度は願う事だと思う.黄昏や夜明け前の紫光の刻は、不思議な予感がする。どうやらその操作が可能らしい!? エンターテイメントの世界でも繰り返し取り上げられるテーマだ。TVシリーズ「トワイライト・ゾー…

TLOとライセンス・アソシエイト―新産業創生のキーマンたち/渡部 俊也

バイオやナノテクが経済誌上を騒がせているが、せっかくの発明研究が直接われわれに恩恵をもたらすことは稀だ。そこでTLO(技術を産業に結びつける期間)が注目されている。そのパイオニアがライマー氏(Stanford大をはじめMIT大、UCSB大などのTLO設立者)だ…

第二の創造―クローン羊ドリーと生命操作の時代/I.ウィルマット

一読して一言”著者らは、まだ走り続けている…!!”モンスター的に報道されたドリーだが、決して人クローンがターゲットではない。そのミルクから治療用タンパクをつくる動物工場を目標にしたものだ。今までにこの役は微生物が担っていた(ex.インシュリン)。…

たった一個の細胞が、ヒトのすべてを創造する。そのチョットした迷い道がヒトを苦しめる。ブレーク・スルーは根幹にあるのか? そして、初めの道標はテラトーマの中で見つかった!

深夜、数十年ぶりにチャップリンの“独裁者”をみた。小生が初めてみたのは中1の頃(勿論リバイバル!)、悪友達と連れ立って“塩ジャケ”とアダ名された先生を誘って休日の有楽町に嬉々として出掛けた。長髪に度の強い眼鏡の代用教員は、先生というより下宿から…

それは偶然から始まり、全米の空に発信された!ラジオから流れる真実のみで綴られた、庶民の物語。それぞれのアメリカ! 本当のアメリカ!

中学の時、小生はある種の魔法にかかった。友達と初めて色の薄いコーヒーを飲んでレコード盤の青いリンゴがグルグル回転するのを見ながら息をころして針を落とした。静寂のノイズの中から“ I feel fine!” 。まるで別世界からの音が流れだす。深夜、ラジオか…